ナチュラルごはん

血液を汚さないために大事なことは?

「冷え取り健康法」を提唱されている進藤先生によると、さまざまな不調は「冷え」と「食べ過ぎ」から起こるそうです。
まず食べ過ぎによって血液が汚れ、冷えにより血液循環も悪化したため身体に毒素がたまる、と単純明快におっしゃっています。
血液を汚す原因(毒素)は、「消化しきれない食物」「解毒するしくみを持っていない化学的製品」などです。
ということは、特に大事なことはそれらを「身体に取り入れないようにする」ことになります。
たまった毒素を「体内を浄化しよう!」といって、腸内洗浄で大腸をクレンジングしたり、ひまし油湿布で肝臓を癒したりは気持ちが良いけれど、ちょっと面倒ですね。
そもそも「身体の内側を汚す」食べ物を入れないようにすれば、デトックスに日々精を出す必要もなくなります。

前にFloraのお客様でひと際お肌のキレイな方がいらしたので、思わず秘訣をきいてしまいました。
するとその方は「毎日主人が趣味で作っている無農薬野菜をたくさん食べている。」と答えられました。
「やっぱり!!!どんなお手入れよりも食べ物が大事よね!!」
自家製の無農薬野菜・・・それは理想的な食生活ですが、そこまで徹底しなくても 「できればもう身体に毒になるもの、冷やすもの、血を汚すものはいれたくない!」と強く思います。
年を取るごとに代謝のスピードが遅くなることを考えても、最初から消化時の代謝や解毒の負担のかからないものを 身体に入れたいですよね。


陰陽からみる血液を汚す食べ物

マクロビオテックという食の考え方では、栄養学や栄養分析からは見えてこない「陰と陽の働き」というのが大事な基準となっています。
陰はゆるめたり冷やしたりする力、陽は締めたり温めたりする力、このバランスがとれた食生活が理想です。
難しいことは考えなくても、陰や陽に極端に偏った食べ物をできるだけ避けて、中庸(バランスのとれた)の食べ物を基本的に選ぶと 自然と身体に優しい食生活になります。

<極端に陽性の食物>
精製塩、卵、肉類(鶏肉、牛肉、豚肉)、魚介類

<中庸の(陰陽のバランスのとれた)食物>
全粉穀物、豆類や豆を原料とした食品、温帯性の野菜、海藻、粗塩、植物油、ナッツ類、温帯性の果物、 米あめなど精製してない自然甘味料

<極端に陰性の食物>
防腐剤や着色料など化学物質を含んでいる食品、化学調味料、白砂糖など精製された甘味料、 乳製品(特にアイスクリーム)、清涼飲料水

偏った食べ物の中で最も気をつけたいのは、「動物性食品」「砂糖」「化学物質」の取りすぎです。
動物性食品は、分解・吸収の段階で肝臓を疲れさせ、腎臓のフィルターも目詰まりを起こし排泄を妨げます。
砂糖は、赤血球を破壊(血液の中で固まってくっついて動きが悪くなる)したり、胃液の分泌をストップさせたりします。
化学物質もやはり、排泄機能にダメージを与え、腸内の善玉菌を殺してしまいます。
endo’s memo
私の個人的な印象ですが、加齢臭のある男性は野菜をさほど取らずに脂っこい肉料理(極端に陽性傾いている)を よく食べている気がします。
そして花粉症や冷えなどに悩んでいる女性は、甘いもの(極端に陰性に傾いている)をよく食べている気がします。


頭で食べていると食べ過ぎになりやすい?

昔から「腹8分目」が養生の基本だとよく言います。
「腹8分目」と言われてもなかなか難しく、 満足するまで食べていると、もう食べ過ぎになってしまっています(あとから苦しさがやってきたりする)。
食べ過ぎを防ぐ秘訣はとにかく「よく噛むこと」です。
しつこく噛んでいると時間がかかるので食べ過ぎを結構防げます。

それとは別に、私が常々感じていることは 「時間がきたから」「必要だから」と頭で判断して食べているのではないか、ということです。
子供のころからの親や世間から強力に刷り込まれていることがあります。
「3食きちんと食べなければいけない。」
「朝ご飯はしっかり食べなければいけない。」
「1日何品目食べなければいけない。」
「どの栄養素もしっかりとらなければいけない。」など。

真面目な人ほど、なんの疑いもなく「当然すべきこと」と受け止めています。
しかし、本当にその刷り込みは正しいのでしょうか??
育ち盛りの子供のころはある程度の基準が必要だと思いますが、大人になったらもう解放されてもいいのではないでしょうか?
最近では割と多くの治療家や専門家の方が、「朝は排泄の時間だから固形物は食べないよう方がよい」と言っていたりします。
私自身も朝たくさん食べると身体が重くなってしまいます。
お腹も空いていないのに「時間だから」「身体に必要だから」と食べていませんか?

人間は歴史的に飢餓に備える生理機能はありますが、飽食に対する機能はないと言われています。
身体の声を聞かずに(お腹も空いていないのに)食べることは、身体に必要ないものを食べている、つまり「食べ過ぎ」になる のではないかと思います。
年をとるごとにお腹に余分なものがついてくる人を見るたびに思います。
一度「本当にお腹が空くまで待ってから」食べることを少しの間続けてみたら、 今まで「食べ過ぎ」ていたことに気づくかもしれませんね。


消化・代謝に優しい:穀物菜食

「中庸(陰陽のバランスのとれた)の食べ物」の中でもっとも優れた食べものが玄米と言われています。
私は圧力なべを購入してからすっかり玄米生活になりました。
するとたくさんのいいことがありました。
・疲れにくくなった・・・代謝を助けてくれるビタミンB群が豊富なので身体に疲れが残りにくい
・たくさん噛むクセがついた・・・玄米は噛む必要があるので普段でもたくさん噛むクセがつき、噛むことで毒素を中和させる消化酵素を含む唾液を出せる
・物覚えがよくなった・・・脳にとって効率の良いエネルギー源である糖質、善玉菌を増やした
・そんなに間食をしなくてもよくなった・・・白米にはないビタミン、ミネラルを摂取でき、たくさん噛むことで満腹中枢を満足させられる
・おつうじがよくなった・・・腸の掃除をしてくれる繊維などが豊富に含まれている

玄米は面倒で苦手という方は、発芽玄米や、分づき米(7分づきや5分づきなど)、また白米に雑穀を入れて炊いたものなどから お試しいただくといいかと思います。
食べ慣れると白米を食べることが、大事な部分を捨てているのでもったいなく感じてきます。

その他の中庸の食べ物として、野菜、果物、海藻があります。
これらもビタミン、ミネラル、食物繊維が豊富に含まれていますので、多少動物性食品などを食べても消化・解毒を促してくれます。
endo’s memo
食に対する考え方はいろいろあり、生野菜は身体を冷やすからを食べない方がよいとか、酵素が含まれる生野菜こそ食べるべきとか、 流派(?)によってバラバラです。
私はどれが正しくてどれが間違いとかではなく、どの流派も「まあそういう立場からしたらそうよね。」と思いますので、 基本的には自分が食べたいように食べています。
夏は生野菜のサラダをわしわし食べたくなりますが、冬は根菜たっぷりの汁物がおいしく感じられます。
肉や魚も「野菜をたくさん食べるため」に、料理の中に入れています。
「あれもダメ」「これもダメ」とやっているとストレスがたまって逆に身体に悪いです。
なので、外食時は気にせず肉でも魚でもスイーツでもなんでも好きなものを食べて、それ以外の家での食事には「玄米菜食」を基本に というプチ・マクロビが自分に合っているような気がしています。


消化・代謝に優しい:発酵食品

最近「こうじ」系の食品がちょっとしたブームになっていますね。
塩こうじ、醤油こうじ、甘こうじ(甘酒)など。
ただの塩とか醤油とかより、おいしくて身体によさそうなイメージがあるのではないでしょうか?
発酵食品とは微生物によって発酵させた食品のことで、独特のうまみや香りを持ちながら実際に身体に有益な効果をもたらします。
(例えば:味噌、醤油、ヨーグルト、納豆、キムチ、漬物、チーズ、米酢など。)
これらの食品を食事の際に摂ると、栄養素が分解され体内に吸収されやすくなったり、食品が持つ毒素消す、 などの働きをしてくれます。

[発酵食品のうれしい働き]

  • 免疫力を上げる・・・乳酸菌などの作用で腸内の善玉菌が増やされるので、腸内環境が整い免疫力が高まる。
  • アンチエイジング効果・・・発酵の過程の酵素の働きで、体内のサビ(活性酸素)が除去される。 麹菌から精製されるアミノ酸は美肌効果がある。
  • デトックス効果・・・体内の毒素(腸内の悪玉菌)を排泄して、便通をよくする。
endo’s memo
私は自分の血液を、顕微鏡で観察して細かく赤血球や白血球などを見ていただいたことがあるのですが、 発酵食品を摂るようになって血液にかなり変化がありました!
白血球の状態がとてもよくなっていたのです。(まるでキラキラ光るダイアモンドみたいでした。)
白血球が正常に働いているということは、病気から身を守る免疫力、自然治癒力が備わっていることになります
去年夏バテがこたえて、「どうせ何かを食べるならせっかくだから身体にいいものを食べて得したい。よし、発酵食品をしっかりとるぞー。」 と、意識して摂りました。
例えば・・・
・塩こうじや醤油こうじを手作りして、料理に使った(おいしかった)
・米とこうじから甘酒(甘こうじ)を作り、甘酒として飲んだり甘味料として使った(砂糖を控えられた)
・「納豆とキムチ」、「ヨーグルトと甘麹」など、発酵食品をダブルで取り入れた
・根菜たっぷりの酒粕汁をよく食べた

特に「ヨーグルトと甘酒(甘麹)」、それにプルーンを入れたものは、お通じに素晴らしい効果を発揮しました。
肌つやも良く、色白になった気もしています。