化粧水
スキンケアの基本である化粧水は、できるだけたっぷりと使いたいですよね。
基本の素材に精油やハーブを加えると、保湿、収斂、抗菌、殺菌、皮脂バランスをとる、漂白、消炎といった肌にいい効果がある
だけでなく、ストレスを軽減し、活性酸素を抑制して老化を防止します。
ひと瓶数千円してしまうものだとそうもいきませんが、驚くほどシンプルな素材から作る手作りの化粧水でしたらバシャバシャと
心おきなくお使いいただけます。
シンプル化粧水の基材 -
精製水・・・ローションのもと。水道水より化粧品の持ちが良くなる。
- グリセリン・・・天然の保湿剤。化粧水に加えて保湿力を高める。
- アルコール(無水エタノールやウォッカなど)・・お肌に清涼感を与え、防腐剤の役割もある。
プラスαの基材-
精油・・・肌質に合った精油をいれる。
- ハーブウォーター・・そのままでも化粧水になるが、精製水にプラスするとリーズナブルになる。
- ハーブティ・・・ラベンダー、ローズなどだけでなく、緑茶、どくだみ茶などでもOK。
- クエン酸・・・耳掻きひとさじほど加えると、肌のPHを整える。
- ハーブチンキ・・・アルコールにハーブを数週間漬け込んだもの。アルコールの代わりにいれるとより効果が高まる。
- ハーブビネガー・・・お酢にハーブを漬け込んだもの。アルコールの弱い人におすすめ。
- 植物油・・・ホホバオイルなど、数滴入れると保湿力が高まる。
美容におすすめの精油・ハーブウォーター、ハーブ-
ラベンダー・・・どの肌タイプにも万能。ニキビ、日焼け後、
かみそり負けなどにも。
- ローズ・・・どの肌タイプにもOK。肌荒れ、シミ、たるみ、
日焼け後などにも。
- カモミ−ル・・・乾性肌、敏感肌、かさつきがちでトラブルを
起こしやすい肌に。
- ネロリ(オレンジフラワー)・・・成熟肌、衰えが気になる
お肌、肌荒れ、顔のくすみに。
- ローズマリー・・・脂性肌、たるみがちな肌に。頭皮を活性化。
ベーシック化粧水(50ml)の作り方
<材料> 精製水45ml、アルコール(ウォッカなど)5ml、グリセリン小さじ1/4
<作り方> 材料をすべてよく混ぜる。よくふる。
アルコールに弱い方はアルコールはのぞく。
保湿力を高めたい方はグリセリンの量を調節する。
◇プラス精油・・・肌質にあった精油を5〜10滴加える。アルコールを入れない方は少なめにする。
◇プラスハーブ・・・精製水をハーブティに代える。
◇プラスハーブチンキ・・・アルコールの代わりにチンキを使う。チンキと精製水の量は好みで調節する。
◇プラスハーブウォーター・・・10〜100%までお好みの割合で入れる。多く入れるほどリッチな使い心地になる。
手作り化粧水の注意点
- 早めに使い切る
- 冷蔵庫に保存する
- 清潔な容器に保存する
- グリセリンは保湿力が高まりますが、入れすぎるとベタつくので注意
- 自然素材でもアレルギー反応がでる場合があるので、パッチテストをしてから使う
endo's memo
私の最近のお気に入りはハーブウォーターと温泉水のブレンドです。面倒な時は他に何も入れません。
シンプルな使い心地がやみつきです。基本的に湿気のある5月〜10月くらいまではクリームなしでこれ1本です。
クリーム
化粧水のあとの保湿するものとしてクリームや乳液がありますが、ひとつでハンドクリーム、かゆみどめ、乾燥したボディに
塗るものなど、たくさんの用途に使うこともできます。
クリームにおすすめ基材
- 植物油・・・化粧水の水分を逃さないよう膜を作る油分
・ホホバオイル・・・すべての肌質、敏感肌にもOK。皮膚に栄養を与える。酸化しないのでもつ。
・アーモンドオイル・・・普通肌、乾燥、老化肌にオススメ。
・マカダミアナッツオイル・・・人間の皮膚に一番近い成分配合。老化肌にオススメ。
・セサミオイル・・・抗酸化作用がある。どの肌タイプにもOK。
・オリーブオイル・・・保湿効果がある。フリーラジカルや紫外線から守る。
- 乳化剤・・・クリームを固める役目と油分と水分を分離させない役目
・みつろう・・・蜂の巣の成分。ビタミンAやプロポリス成分など、皮膚の手入れや治療に
有効な成分が含まれていて、皮膚の血行を良好にし、より柔らかくしなやかにする。
・乳化ワックス・・・
乳液やクリームを作るときの乳化剤。美しいなめらかなクリームを作ることが出来る。
- ハーブウォーター・・・クリームにさっぱり感を加える水分
精製水の代わりにローズ、ラベンダー、カモミール、ネロリ、ローズマリーなどのウォーターを
使うとより効果が高まる。
@軟膏タイプの作り方・・・この基材ラベンダーとティーツリーをブレンドしたものは「万能クリーム」と呼ばれていて、ひどい肌荒れ
やかゆみに効果があり、お子さんのおケアにも安全です。
<用意するもの>
30ccの空容器、蜜ろう3g、植物油(ホホバオイルなど)25cc、精油5〜10滴
<作り方>
- カップに蜜ろうをいれ湯煎して溶かします。
- ホホバオイルを3回くらいに分けながら液体の蜜ろうに入れます。
- 容器に移し、かなり固まってきて中心の1cmくらいがまだ液体のときに精油をブレンドします。
竹串などで均一になるように混ぜ、空気をぬくために底を平らなところでうちます。
Aクリームタイプ・・・ベタつきが苦手な方に。
<用意するもの>
乳化ワックス5g、ココアバター1g、ハーブウォーター(精製水)40g、植物油
(ホホバオイルなど)4g、
精油5〜15滴、50ccの容器
<作り方>
-
耐熱容器にキャリアオイル、ココアバター、ワックスを入れ、弱火でゆっくり湯煎します。
- 別の耐熱容器に精製水を入れ1と同じような温度になるよう温めます。
- @が完全に溶けたら湯煎からおろし、Aの精製水と混ぜ合わせます。
- ローションが生温かく感じるまで混ぜ続けます。
- 人肌程度になったら好みの精油を加え、均等に混ぜます。
endo's memo 私はいつも@の軟膏タイプを乾燥している季節に少〜しだけつけます。よく伸びるので本当に少〜しだけで朝までしっとりです。
リップクリーム
身体の中でも最も敏感な部分のひとつである唇へのケアにも気を配りたいですね。
自然の素材で作ると口の中に入っても安心でおいしそうなものができあがります。
おすすめ材料
- オリーブオイル・・・保湿作用がある。
- カレンデュラオイル・・・オリーブオイルなどにカレンデュラのハーブを漬け込んだもの。
肌の修復に役立つ。
- ホホバオイル・・・敏感な肌にも役立つ。
- ひまし油・・・ツヤを出したいときにおすすめ。少しやわらかくなるので他のオイルと混ぜ
て少量入れた方がよい。
- ココアバター・・・保湿作用、固める作用がある。
- みつろう・・・固める作用がある。みつろうの量でバーム方かスティック型か決まる。
- はちみつ・・・オプションに加えるとより肌に優しいリップになる。
- ビタミンE・・・オプションに加えると抗酸化作用、血行を良くする作用がある。
基本のリップクリーム(スティック2本分)の作り方
<用意するもの> スティック容器2本、植物油5g、ひまし油3g、みつろう2g
<作り方> 耐熱容器に材料を入れ湯煎する。みつろうが溶けたら容器にうつす。
endo's memo
このリップはFloraのご来店プレゼントですごく人気があります。シンプル&リッチな使い心地は「今まで(既存商品)
のメントール感は果たして必要だったのかな?」と疑問に思うかもしれませんね。
歯磨き粉
「歯磨き粉って自分で作れるの?」と思いますが、すごく簡単にそして安全なものを作ることができる
んですよね。ミントの香りでごまかされないでスッキリ感の味わえるクラフトです。
歯磨き粉におすすめの基材
クレイ・・・クレイの吸収・吸着作用を利用して歯垢を除去すれば虫歯予防になる。
またクレイの消炎・抑菌作用は歯槽膿漏などの歯茎の病気にも役立つ。
重曹・・・汚れ、臭いを取り除き、おだやかな研磨剤なので、傷つけることなく歯を磨ける・
塩・・・歯茎をひきしめる。
グリセリン・・・甘味材として歯磨きペーストに役立つ
歯茎の健康に役立つ精油
ティーツリー、ペパーミント、はっか油、サイプレス、ラベンダー、ミルラ
歯磨き粉レシピ
重曹歯磨き粉・・・重曹小さじ2、グリセリン小さじ1、精油1,2滴
(またはハーブチンキ少々)を混ぜる
クレイ歯磨き粉・・・クレイ小さじ3、精製水適量、精油1,2滴を混ぜる
重曹&クレイ粉状歯磨き粉・・・重曹小さじ1、クレイ小さじ2、精油1,2滴。
歯ブラシをぬらしてからつける。
endo's memo
私はここ最近はクレイと重曹のブレンドしたものにティーツリーを混ぜたものを使っています(歯ブラシにつける量は少し)。
磨き終わった後の爽快感はクセになってしまっていて、たまに実家などで普通の歯磨き粉を使うと「甘くて口に残るなあ。」と感じて
しまいます。
石鹸やリンスなど
<石けんについて>
人は何故乾燥してしまうのか?
理由の一つとして、洗顔料やシャンプーなどに含まれている合成界面活性剤が挙げられています。
実際私は自分で作った石けんで洗うようになってから、あれほど砂漠のようだった乾燥肌から解放されました。
石けんひとつで、顔や身体、髪まで洗ってしまいます。(実はお皿なども洗っています・・・。)
お顔のケアは水のようにシンプルな化粧水だけで夏の間はオッケーだし、身体も粉を吹くようなことにはなりません。
何故か髪はさらさらしてうねりがなくなり、ストレートになりました。
髪に関しては驚いたことに、今までのリンスがあまりにもベタベタして使えなくなりました。
うっかり実家などで使ってしまうと、どんなにすすいでもベタつき感が残って不快でした。
市販のシャンプーを使っていたときは、シャンプー後は大量のリンスをすり込まないとパサついていたのがウソのようです。
手作りの石けんは髪のうるおい成分を奪わないので、保湿する必要がないんですね。
代わりにアルカリ性成分を中和するお酢をリンスとして使うことで、PH値を整え余分な石けん成分を洗い流します。
あるフケに悩まれていたお客様は、手作り石けんで洗うようになったら急に頭からベタベタした変な物質が出てきたそうです。
そしてそれがひと段落したら、頭がさっぱりしてフケが全く出なくなったそうです。
おそらく今まで頭皮に化学物質が付着してたまっていたと思われます。
ただ人にひとによっては石けんシャンプーはパサパサしてNGという人がいますので、個人差はあると思います。
手作りの石けんについては、慣れてしまえば簡単ですが作るのにひと月以上かかったりと少し複雑な工程をたどります。
そして苛性ソーダなど危険物も扱うので、きちんとした本を購入して実践されることをおすすめします。
※「お風呂の愉しみ」前田京子著 飛鳥新社など
ちなみに最近私はこの本の中の「マルセイユ石けん」のオイル配合を基本にして、それにハーブを入れたりアレンジを加えたものを
作っています。
作りやすく、使いやすいです。
最近はナチュラル系のスキンケアショップがたくさんありますね。
がんばって手作りをしなくとも、そういったものをいろいろ試してみるのもいいかと思います。
ただ作ることに慣れてしまうと、リーズナブルに一度にたくさん作れて贅沢に使えるのでうれしいです。
<石けんシャンプー後のリンスについて>
石けんシャンプーの後は、あんなにとろっとした保湿成分たっぷり(?)な市販のリンスは必要ありません。
アルカリ性になった髪を整えるために酸性のリンスがおすすめです。
@ハーブビネガーリンス・・・市販されている醸造酢にハーブを2週間以上漬け込んだものを使います。
ハーブ(ラベンダーやローズ、カモミールなどがおすすめ)を漬け込んだお酢200mlにグリセリン小さじ1、
精油5〜10滴を混ぜます。
Aクエン酸リンス・・・お酢が苦手な方におすすめです。
精製水150mlにクエン酸大さじ5を溶けるまで良く混ぜます。(使用するときにも良く振る。)
endo's memo 私はいつもお酢にハーブを漬け込んでいるので@を使っています。ハーブを漬け込んだり精油を入れることで、
おの独特のにおいはかなり緩和されるので使いやすいです。
|