自分を追いつめる思い込み・思いぐせとは?
正しさ・我慢強さ・謙虚さ

自分や周囲を追い込む「正しさ」


小さい頃から植え込まれた「思い込み」は、なかなか気づけません。
でもそれが、強烈に自分を追い込んでいる場合があります。

育つ過程で、親や先生や先輩などから擦り込まれた「正しさ」は強力です。

何故なら、子供は親や先生に褒められることが
何よりの栄養だからです。


親や先生は、もちろんその子のためを思って「正しさ」を教え込むし・・・。
それがその子の未来を助けるのですが・・・。

無意識に「自分が管理しやすい子にしたい。」という思いもあります。

植え込まれた「正しさ」は強力なので
そのために自分の身体にガタがきても、問題が起こっても、なかなか気づけないです。

自分を律するだけではなく、やがて周りにも、それを望んでいきます。


私はこれまで2人ほど重症のアトピーの方に出会ったことがありますが・・・。
2人とも、すごく「正しい」人でした。(自分に甘い私などは恐縮してしまうくらい。)

ただその「正しさ」「正義感」ゆえに、周囲の「正しくなさ」に不満を感じているようでした。
例えば給料の割に仕事をしないオジサンたちのこととか。

「正しい」人は自分や周りに厳しく、許せないことが多くイライラしてしまうので・・・。
どんなに生活習慣に気をつけていても、自分の身体の中に毒を作ってしまいます。


ちなみにアトピーという症状は、体の中にある毒を、皮膚を通して排泄している状態です。
だからステロイドなどで皮膚にフタをして排泄を妨げてしまうと、中で暴れます(副作用)。


「正しく」生きることは、素晴らしいことです。

でもその「正しさ」が独善的なものでない可能性はないのか?
「正しさ」「正義感」が、自分や周りをを追いつめていないか?

何かを我慢しながら、「正しさ」に固執する人は・・・。
周りをパトロールして、「正しくなさ」を指摘し、相手にマウンティングします。

(よくSNSのコメント欄にいませんか?そんな手合いが)

「どうしてこんなに正しい私が、こんな目に?!
テキトーに美味しいことしてる、あいつが許せない!」となるんですね〜。


すごく苦しいし、世の中を恨んでしまうかもしれません。
もちろんと〜っても、身体に毒です。


「その正しさ、自分や周囲を追い込んでないですか?」



昭和の負の遺産?「我慢強さ」


我慢強いということは、素晴らしい資質です。
人生から転落せずに世の中を渡っていくためには、必要なことです。

人は育つ過程で、親や先生、部活動などの先輩などからいろいろ擦り込まれます。


・人に迷惑をかけてはいけない

・不平不満をいわない

・「できません」「嫌です」などと言わずにできる限りがんばる

・自分の能力の限界までがんばる、など


このこと自体は悪いことではありません。
実際我慢強くなれたおかげで、今日まで得たきたことがたくさんあると思います。


・働き始めても、ちょっとやそっとじゃ投げ出さず、一人前の仕事ができている。

・人からきちんとした人間、信頼できる人間と思われる。


が、我慢強さも度が過ぎると・・・。
自分の身体を傷める(いためる)ことになります。

実際うちのサロンのお客様は・・・。
我慢強さが災いして、身体に負担をかけている方がとっても多いんです!

職場や家庭で我慢しすぎて病気になると・・・。
逆に同僚や家族に負担をかけることになってしまいます。


例えば男性の多い職場で冷房がきつい時。

「寒いな、つらいな。でも文句を言ったら嫌がられるかな。
自分が我慢すればすむのならそれでいいか。」

と、我慢した結果倒れたり病気になってしまうと、周りの人は・・・。

「えーっ!?つらかったの?知らなかった。だったら言ってくれればいいのに。」
と、傷つき、罪悪感を持ち、そしてちょっとイラっとします。

「寒くて具合が悪くなりそうだから、温度を下げてください。」と言えば・・・。
「えーっ、嫌だな。でも具合が悪くなるんじゃしょうがないか。」と納得します。


ちゃんと伝えなければ、気づかないものです。
自分が我慢しない方が、逆に相手のためになったりします。


もし「我慢強くなければいけない」という刷り込みが強すぎて・・・。

・自分自身を追い込んでいたとしたら・・・。
・人から大切に扱われていないような気がしているなら・・・。

この擦り込みから解放される必要があります。ポイントはふたつ。

・その我慢は、次の成功につながるのか(消耗なだけではないのか)?

・身体が何か(痛みなど)訴えていないか。


我慢のためのガマンだったり、身体が何かを訴えていたとしたら・・・。
思い込みをとっぱらっていきましょう。


成長期には必要であった「我慢強さ」は・・・。
回復しづらい大人にとっては、「身体の負債」になります。


それは、昭和の遺産です。


平成(も間もなく終わろうとしている)の昨今では・・・。
「我慢することは、自分を殺すこと」が主流になりつつあります!

自分にムダな我慢を強いることは、自分のエネルギーを低めて・・・。
自分らしさを発揮させなくしてしまいます。

この辺は、ぜひ時代に乗っかっていった方が、ラクですよ〜。



謙虚さに悦に入ってると、軽く扱われる


日本人には、「謙譲の美徳」があります。
謙虚な人は、好感を持たれます。

その分「謙虚でなければならない」という思い込みも強いです。


しかも自分では「謙虚」だと思っていることが・・・。
ほとんど「自己卑下、自己否定」に近い状態だったら・・・。

それはそれで、自分を追いつめます。


昔に旅行先で入ったある定食屋さんで、ちょっと困った体験をしました。
そこのかなり年配の女性(というかおばあさん)の口癖に、ある特徴があったんです。

それは何か言う前に必ず「すいません。ごめんなさい。」をつける、というものでした。


「すいません、ごめんなさい、お水です。」

「すいません、ごめんなさい、あじの定食です。」

「はい、すいません。ハイ、ごめんなさい。」という感じ。


おばあさんからしたら、別に謝っているつもりはなく・・・。
接続詞みたいなつもりでつけているのだと思うのですが。

私たちからしたら、すごく年上の人からずっと謝られている感じで・・・。
いたたまれないような気分になって、全員無口になってしまいました。


これは笑い話ですけど、日常でも似たようなことがありませんか?

ある人を褒めても、「いえいえそんなことありません。」と否定されて・・・。
さらに褒めなければならなくなるとか。

謙虚さも度が過ぎると、周りは疲れます・・・。
せっかく喜んでもらおうと思っても、頑なに受け取らないのですから。


そして「傲慢になってはいけない」「調子に乗ってはいけない」と思いが強すぎると・・・。
「自己卑下・否定」することで、自分を守り安心します。

「よし、これで私は謙虚でいい人間と思われるぞ。」と。


でもそこには落とし穴があります。

「自己卑下」「自己否定」していると、周りにあるオーラが発散されます。
「私は劣等な人間です。どうぞそのように扱ってください。」


そして周りはただそれに反応して・・・。
その人を大事に扱わなくなります。


「どうも自分は人から軽く扱われる気がする。なんかマウンティングされやすい。」
と、感じてる人は、自分が普段発している言葉、態度に注意を払ってみて下さい。

「謙虚なアタシ」に悦に入って・・・。
「謙虚でさえいれば、人に好かれる」と間違った思い込みがあるかもしれません。


ちなみにこれ、「ありがとうございます!」をたくさん言い過ぎる人にも当てはまります。
(↑新入社員時代のワタシ)

「コレさえ言っとけば、礼儀正しいワカモノと思われるだろう。」と、安売りしてました。
↑バレてると思います。


これからの時代、受け取り上手こそが、人から愛されます!
人からの賛辞、好意はバンバン受け取って、周りにいいオーラを発散させましょう。

「謙虚さに悦に入ってると、周りから軽く扱われることになりかねないですよ〜。」